孤独な夜に這い寄る影。絶望した女が透明な触手の甘美な毒に沈みゆく
愛する人との冷え切った日常に心をすり減らした女性が、人外の存在によって心の隙間を埋められていく狂気とエロティシズムの共演。一切の人間を排し、異形のものとの絡みのみに特化したフェティッシュな構成が、より一層の孤独感と背徳感を際立たせている。体内を蠢く様子が透けて見える「透明な触手」という斬新な設定が素晴らしく、肢体を隠すことなく快楽に侵食されていく生々しい描写に息を呑む。絶望の淵で甘美な毒に溺れていく、しっとりとした大人のためのダークファンタジーだ。